住宅は生涯にわたって長く住み続ける場所です。
元気なうちは気にならなくても、いざ介護が始まったとき、生活に不便を感じてリフォームが必要になることも。
リフォームは費用がかかる工事なので、いつでも簡単にできるものではありません。
そこで事前に将来を見据えてバリアフリーを取り入れることで、高齢になっても快適に暮らしていくことができますよ。
この機会に、住宅を建てる際はあらかじめバリアフリーについて意識してみてはいかがでしょうか?
今回は、バリアフリーの住宅を作る際の3つのポイントを紹介します。
●玄関は段差をなくす
玄関の段差をなくすことで、高齢になってからも利用しやすくなります。
玄関には一般的に「上がり框(あがりかまち)」と呼ばれる横木があります。
これは玄関の靴を脱ぐスペースと廊下の境目を示し、日本住宅に多く見られるものです。
元気なうちは問題ありませんが、足腰が弱くなってくると段差に躓きやすくなります。
また車いすの場合出入りが大変になるので、介護者の負担も増えてしまうのです。
こうした問題から、あえてフラットな玄関にしておくのポイントです。
見た目がすっきりとして、おしゃれな印象にもなります。
●廊下は車いすの通行を見越して広く
廊下は車いすの通行ができるよう、広く作っておくといいでしょう。
車いすは人間の幅よりも場所を取るため、いざ車いすの生活が始まってみると狭く感じてしまうかもしれません。
また、車いすがいらない場合でも、介護者と2人並んで歩くこともあるので、少なくとも2人分の幅は必要です。
車いすのサイズにもよりますが、150センチほどの広さを確保しておくと安心です。
これだけあれば車いすで回転することもできるので、快適に移動できるようになるでしょう。
●トイレは寝室のそばに配置する
トイレは寝室の側に配置すると使いやすくなります。
高齢になるにつれて、夜にトイレへ行く回数が増えます。
特に夜間は足元が見えにくいので点灯のリスクがあり、寝室からトイレまでの距離が遠いほど危ないです。
そこで寝室からトイレまでの距離を短くすることで、動きが少なくなり安心して利用できるようになります。
2階建ての家なら、各階にトイレを設置するとより安心です。