マイホームの購入の際に、戸建てを希望しているものの「マンションより戸建ての方が寒い」という噂を耳にして不安に感じている方もいるのではないでしょうか。
実際にマンションと戸建てを比較すると、どうしても戸建ての方が寒さを感じやすくなっています。
その理由は…
〈戸建ての方が寒い理由(1)〉鉄筋コンクリート造と木造の違い
マンションはほとんどの場合、鉄筋コンクリート造です。
それに対して、戸建ての多くは木造住宅。鉄筋コンクリート造と木造を比較すると、機密性や断熱性は鉄筋コンクリートの方が高くなってしまいます。
また、木造住宅は経年劣化に伴って、木材が反ったり縮んだりして、隙間風が通りやすくなるため、より寒さを感じやすくなってしまうのです。
〈戸建ての方が寒い理由(2)〉間取りの違い
ある程度制約のあるマンションとは違い、戸建ての場合は間取りにこだわっている場合が多く見られます。
例えば、吹き抜けがある開放感のある間取りや、広々としたリビングなど、ゆったりと過ごせる間取りになっている反面、空気が温まりづらい・温かい空気が上部に逃げていく、などの現象が起きてしまうのです。
とは言え、戸建ても寒いばかりではありません!
近年では、「戸建ては寒い」という弱点をカバーするために、高気密・高断熱住宅が登場しています。
●高気密・高断熱住宅とは
精度の高い建築部材や、防湿シート、断熱材、気密テープなどを使い、出来る限り隙間を密閉。
さらに、外壁と内壁の間に断熱材を用いたり断熱性の高い窓を採用することで断熱性能を高めます。
このような住宅の構造からの工夫に加え、サーキュレーターの活用・遮熱性の高いカーテンの活用・窓ガラスの素材の変更などで、戸建ての寒さはしっかりと対策できます。
基本的な構造上、戸建ての方がマンションよりも寒くなりやすいという事実はありますが、住まいの快適性を大きく損うほどの差があるわけではありません。
寒さが苦手な方は、最初から高気密・高断熱住宅にすることを視野に入れたり、熱効率の良い間取りづくりを心がけたりすると良いでしょう。