20〜30年前は30℃を超えれば「猛暑日だね」と言っていたくらいなのに、ここ数年は30℃や35℃超えがまったく珍しくなくなってしまいました。外出する時は熱中症対策をしっかり行ったり、陽が高い時間は子どもを室内で遊ばせたり、と対策している人も多いでしょうが、実は家の中で熱中症になってしまうことも多いんです。
総務省消防庁の資料によると、平成30年5月~9月の熱中症緊急搬送人数は約95,000人で、そのうち住居内で緊急搬送された人は約40%にものぼります。年々上がり続ける気温を考えると、“家の中だから”安全とは言い切れません。しっかり“暑さ対策”が行なわれている家かどうかが、かなり重要なポイントになってくるでしょう。
では、一体どのようなポイントに気をつければ“暑さに強い家”になるのでしょうか。具体的に確認してみましょう。
●最も熱が出入りする窓に高性能ガラスとサッシ
家全体の熱の約70%は窓から侵入してくると言われています。
しかし、窓が少ない家や、いつもカーテンを閉めっぱなしの家というのは開放感がなく好ましいとは言いづらいですよね。
そこで、窓を高性能ガラスに変え、サッシをアルミ樹脂複合サッシなど熱を通しにくいものにするのがオススメ。
リフォームで窓を変えるだけでも、随分熱の入り方が変わりますよ。
●入った熱を効率良く逃す空調システム
家の中をサウナ状態にしないためには、まず熱を入れないようにすることが大切ですが、暑くなった室内の空気がいつまでも逃げていかなければ室内はいつまでも暑いまま。
効率良く排熱できるシステムを取り入れることも、暑さ対策には有効です。
そのためには、風の流入口や流出口を考えたレイアウトにするなどの工夫もありますが、家の間取りによってはなかなか難しいところ。
そんな時は建物全体を冷暖房して24時間換気を行う、全館空調を取り入れてみても良いかもしれません。
室温の調整はもちろん、換気も同時に行うので、いつでも快適で清潔な空気の中で過ごすことができます。
他にも屋根や天井の断熱材を見直すなどのポイントがあります。暑さ対策は、熱を入れず、入った熱は効率良く逃すことが基本。これから住宅の購入を考えている方は、熱に対してどのような設備があるのか、事前にしっかり確認しておくと良いでしょう。