日々生活していくなかでしっかり行たいのが“防犯対策”。
特に窃盗や強盗については、本来安心できるはずの住宅にいながら被害を被る可能性があるため、日頃からリスク軽減のためにできることをしておきたいものです。
警察庁の発表によると、2018年の侵入・窃盗の認知件数は約62,000件。
窃盗認知件数自体は2009年以降から減少を続けており、2018年の件数は2002年の約340,000件に比べると1/5以下の数字まで落ち着いています。
しかし、まだ1日あたり約79件発生しているため、決して他人事だと油断はできないでしょう。
窃盗被害に遭う場所で最も多いのは住宅です。その内訳は、家人が留守の間に侵入する「空き巣」が最も多く、6割以上占めています。そのほかは、夜間に家人が寝しずまった後に侵入する「忍込む」、家人が在宅中に気づかれないように侵入する「居空き」など。
ここで注目してほしいのは、6割の空き巣を除く4割は、家に人がいる時に侵入してきているということ。
しかも、その手口の多くは鍵を締め忘れているドアや窓から大胆に侵入してくるというものです。
泥棒というとガラスを破って入ってくるイメージがあるかもしれませんが、それは全体の約33%。
玄関の鍵を開けるいわゆるピッキングによる被害は、近年鍵の形状が複雑化していることもあり、全体の10%もありません。
約48%は鍵の閉め忘れによって侵入を許してしまっているのです。
ちょっとそこまで出かけるだけだから、1階にいるから2階の窓は開け放し、あの部屋の鍵はいつも閉まっているはずだからなど、これらの油断が泥棒の侵入を許してしまいます。
そこで注意したいのが「第二防犯エリア」です。
第二防犯エリアとは、窓やシャッターなど侵入の可能性がある場所のこと。
自宅にいる時でも使わない部屋の鍵はきちんと閉める、窓などは補助錠を使って二重ロックを徹底するなどの方法が効果的です。
また、塀や垣根での視覚がある場合は、玉砂利をひいたりセンサーライトを設置するなどすると良いでしょう。
特に集合住宅の場合は「1階が危ない」と思い込みがちですが、足場があるなど侵入しやすい経路があれば2階以上でも危険性は変わりません。
高階層では上からベランダをつたって降りてきて侵入される場合もあります。
高階層だから大丈夫、と窓を開けっ放しにすることは絶対に厳禁。ドアや窓の閉め忘れのない“侵入しづらい”状況を日常から徹底して、窃盗被害に合わないよう心がけることが大切です。