神奈川アパート投資|一棟 vs 区分どっちがおすすめ?

「神奈川県で投資物件を購入したい」と検討中の方の多くが直面するのが、「一棟アパートと区分マンション、どちらが良いのか?」という問題です。
神奈川県は、東京都に次いで人口が多く、大学生・社会人・ファミリーなど多くの層が住んでいます。賃貸需要が高く、投資物件も豊富な一方で、利回りや空室リスク、資金計画など比較要素も多く、判断が難しくなりがちです。
この記事では、一棟アパート投資と区分所有マンション投資について、神奈川県での不動産投資に必要な判断材料を6つのポイントでお知らせします。
【ポイント1】投資形態の基本を押さえる
そもそも、「一棟」と「区分」という2つの投資スタイルの違いは何でしょうか?それぞれ投資額・空室リスク・運用方法に大きな違いがあり、理解不足が後々の失敗を招くことも。ここでは、それぞれの特徴を整理して解説します。
一棟投資とは
一棟投資は、建物全体(複数戸)を所有し、複数の入居者から家賃収入を得る投資方法です。代表的なのは、2階建ての木造アパートやRC造の中規模物件などです。中にはマンション一棟まるごと投資できる物件もあります。
一棟投資の主な特徴
- 家賃収入が複数戸から得られるため、収益性が安定しやすい
- 空室リスクを分散でき、一戸が空いても収入がゼロにならない
- 減価償却費が大きく、節税効果が高い
- 土地が付随するため、資産価値が残りやすい
- 購入価格が数千万~億単位になるため、資金調達やリスク管理が不可欠
区分投資とは
マンション等の一室を所有し、単独の入居者に貸し出すのが区分投資です。一室単位で投資でき、初期費用を抑えることができます。
区分投資の主な特徴
- 少額からでも始めやすく、初心者や副業投資家に人気が高い
- 共有部分の管理は管理会社や管理組合に一任可能で、所有後の手間が少ない
- 流動性があり、売却しやすい
- 所有が一室のみの場合、空室になったら収入がゼロになる
【ポイント2】収益性(利回り・キャッシュフロー)の比較
続いて、投資物件の収益性について解説します。
投資金額に対する利益を表すものが「利回り」。収益性を考える際には、表面利回りだけでなく、実質利回りや税引後キャッシュフローを加味することで、より現実的な収益が見えてきます。
利回りの計算式
・表面利回り(%)= 年間家賃収入総額 ÷ 物件取得価格 × 100
・実質利回り(%)= (年間家賃収入 – 年間諸経費) ÷ 物件取得価格 × 100
一棟/区分それぞれの期待利回り
それぞれの理想となる期待利回りは、下記が目安です。
※地域によっても異なります。
|
築年数 |
利回り |
|
|
一棟アパート |
新築 |
8% |
|
中古 |
9~10% |
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|
区分マンション |
新築 |
3〜4% |
|
中古 |
5.5%~8% |
新築物件は購入資金が高く、利回りが低くなる傾向にありますが、中古物件は築年数や状態に応じて修繕費用が必要となるため、その費用の積立も資金シミュレーションに含めて考える必要があります。
神奈川県の想定利回り相場(2025年時点)
下記は、神奈川県内の一部市区町村の利回り相場を抜粋したものです。神奈川県横浜市では、一棟アパートと区分マンションのどちらも安定した利回りがあることが分かります。また、横浜市瀬谷区や横浜市泉区など、エリアによっては区分マンションの利回りが高く、一棟アパートの倍ほどの利回りになっているエリアもあります。一方川崎市では、麻生区を除く全てのエリアで、一棟アパートの方が利回りが良いです。
このように、神奈川県内で人気のエリアである横浜市・川崎市で見ると、一棟アパートの方が利回りがいいエリアが多いです。しかし、エリアによっても違いがあるため、投資を考えているエリアの相場を把握したうえで、利回り予測を立てましょう。
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想定利回り(%) |
エリア |
一棟アパート |
区分マンション |
|
横浜市 |
横浜市鶴見区 |
6.90% |
6.60% |
|
横浜市神奈川区 |
6.40% |
5.20% |
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|
横浜市西区 |
7% |
5.20% |
|
|
横浜市中区 |
7.30% |
5.50% |
|
|
横浜市南区 |
7% |
6.10% |
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|
横浜市港北区 |
6% |
5.90% |
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横浜市緑区 |
7.50% |
6.10% |
|
|
横浜市瀬谷区 |
5% |
10% |
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|
横浜市泉区 |
6.70% |
14.80% |
|
|
横浜市青葉区 |
5.30% |
5.70% |
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|
横浜市都筑区 |
4.80% |
4.10% |
|
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川崎市 |
川崎市川崎区 |
7% |
5.80% |
|
川崎市幸区 |
6.20% |
5.30% |
|
|
川崎市中原区 |
6.40% |
4.90% |
|
|
川崎市多摩区 |
6.70% |
6.60% |
|
|
川崎市麻生区 |
6.80% |
7.80% |
出典:見える!賃貸経営
【ポイント3】管理・運営の観点で比較
実際の運用段階で差が出るのが、「管理の手間」と「コスト」です。一棟投資と区分投資では、物件の維持管理や修繕対応、空室リスクへの向き合い方が大きく異なります。
一棟アパート・区分所有それぞれの管理・運営の特徴
一棟アパートの管理・運営
- 建物全体の管理が必要(共用部、外壁、屋根など)
- 修繕・空室対策など多岐にわたる業務を行う必要がある(ただし、管理会社を活用すれば管理を外注可能)
区分所有の管理・運営
- 管理組合が建物全体の保守を担当するため、個人での管理は最小限
- 管理費・修繕積立金が固定でかかる
- 空室になると家賃収入はゼロになるため、回転率の高いエリア・物件選定で空室リスクを減らすことが重要
【ポイント4】初期費用・節税メリット・融資の違い
投資規模によって、使える融資や節税の幅がまったく変わってくるのが不動産投資の特徴です。ここでは、一棟投資と区分投資における初期費用、融資の取りやすさ、減価償却などの節税メリットを整理します。
一棟アパート投資のメリット
- 初期費用が高い一方で、木造アパートが多い一棟アパートは、鉄筋コンクリート造(RC造)等のマンションと比較して減価償却費が大幅に計上でき、所得税の節税に効果的
- 固定資産税・都市計画税などのコストはかかるが、税戦略の自由度は高い
- 不動産投資ローンの融資枠が大きい(その分、審査が厳しいケースがある)
区分所有マンションのメリット
- 減価償却の金額は少ないが、初期費用が少なく副業に適している
- 投資初心者がローリスクで参入しやすい
- 一棟投資よりも融資額が少ない分、融資は受けやすい
【ポイント5】リスク分析:老朽化・空室・出口戦略
高利回りが魅力の不動産投資ですが、当然リスクも存在します。築年数による修繕費用、空室損失、売却時の流動性など、「出口まで見据えたリスク管理」が成功のカギを握ります。
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一棟アパート |
区分マンション |
|
|
老朽化 |
△ 木造住宅は、鉄筋造などに比べて老朽化が早く、修繕(屋根、水回り、外壁など)が低スパンで発生し、修繕費が高くつくリスクがある |
△ 全体修繕は管理組合の判断に依存するため、タイミングの予測が難しい |
|
空室 |
◯ 一棟の中にある複数戸を所有できるため、空室が出てもある程度の収益安定性が担保される |
△ 一室のみの所有の場合、空室が続くと利回りが低下 |
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出口戦略 |
△ 区分投資に比べて投資額が高いため、次の買い手がつきにくい |
◯ 投資額が低い分、次の買い手がつきやすく売却しやすい |
神奈川県の空室率
空室リスクは、不動産投資の中でも大きな懸念事項です。
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エリア |
空き家率 |
|
全国平均 |
約20.85% |
|
神奈川県平均 |
約15.20% |
出典:見える!賃貸経営
神奈川県は東京に次ぐ人口規模を誇り、ベッドタウンとしての需要が高いため、空室リスクは相対的に低い傾向にあります。
エリアごとに特性があるため、空室率にも差があります。神奈川県内で賃貸物件の空室率が低いTOP5は下記です。(2025年7月現在)
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エリア |
賃貸用住宅の空室率一覧 |
|
横浜市泉区 |
8.00% |
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横浜市港北区 |
8.20% |
|
横浜市都筑区 |
8.30% |
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川崎市中原区 |
10.40% |
|
相模原市南区 |
10.40% |
出典:見える!賃貸経営
空室リスクは、賃貸経営において非常に重要ですが、この数値だけで判断できるものではないため、総合的な比較評価が必要です。
空室リスクを下げるためには、そのエリアの需要にあった投資物件を選ぶことが重要です。都心部への出勤がメインの単身者が多いのか、子育てのしやすさを重視するファミリー層が多いのか、大学が近く学生が多いのかなど、それぞれのターゲットに合わせて求められる種別(アパート/マンション)や間取り、設備を考える必要があります。
【ポイント6】どんな人にどちらが向いている?診断チャート
投資スタイルの選択は、「どちらが良いか」よりも「どちらがあなたに合っているか」が重要です。この章では、資金力・時間・リスク許容度などを基準に、おすすめの投資方法をご紹介します。
一棟アパート投資が向いている人
- 自己資金が2,000万円以上ある
- 融資枠に余裕があり、節税を重視したい
- 長期的に安定収入を目指したい
区分所有投資が向いている人
- 管理・運用する時間が取れず、副業として不動産投資をしたい
- 少額から始めて経験を積みたい
- 流動性(スムーズな売却)を重視したい
まとめ|神奈川で、あなたに合った投資物件を選ぼう
一棟アパート投資と区分マンション投資、それぞれに強みと弱みがあります。投資物件の特徴と市場理解はもちろんですが、自己資金とこれからの投資の見通しも含めて、どちらが良いかを選びましょう。この記事で紹介したポイントを、ぜひ神奈川県で実際に投資を始める際の判断材料にしてください。
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