不動産投資コラム

投資戸建てを始めるには?初心者向け基礎ガイド

不動産投資の基礎
2025.10.09
戸建て住宅の庭で過ごす家族

資産形成の中でも人気の高い「不動産投資」。不動産投資にも種類があり、よくイメージされるアパート・マンションの投資以外にも、戸建て物件に投資をする「投資戸建て」があります。

この記事では、投資戸建てのメリット・デメリットや、入居者のニーズ傾向、神奈川県内での投資戸建て注目エリアをご紹介します。

投資戸建てとは?投資マンション・投資アパートとの違い

不動産投資と聞くと「投資マンション」や「投資アパート」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?戸建ての場合は集合住宅ではなく、一棟に一世帯が入居するため、投資面でも違う点があります。ここでは、投資戸建てのポイントを紹介します。

部屋を購入して運用する「区分マンション」と比較して、「戸建て」の場合は土地+建物を含んだ所有権を持ちます。そのため、物件だけでなく土地を資産として所有することができます。

また、複数の部屋を運用できる「一棟アパート」は空室が一部屋出ても他の部屋の賃料を得られますが、「戸建て」はその物件が空室になった場合、賃料収入が無くなってしまうため、ニーズに合った戸建て賃貸物件にしなければ、空室時のリスクが大きいです。その一方で、入居者が一世帯に限られるため、複数世帯の管理が必要なアパートに比べて、対応がラクな場合が多いです。

投資戸建てのメリット

投資戸建てには、他の物件種別にはないメリットがあります。ここでは、6つのメリットを紹介します。

1.入居期間が長く、安定運用しやすい

戸建ての住宅は、ファミリー層が入居することが多いです。ファミリー世帯は単身世帯と比較して、同じ場所に長く住み続けることが多いため、一度入居が決まり定着すると、その後の空室リスクを減らすことができます。

2.共用部の管理が不要

マンションやアパートの場合、各入居者が共有する部分(階段・エレベーター・廊下など)の管理は、オーナーや委託した管理業者が行う必要があります。しかし、戸建て賃貸の場合は共用部分がないため、整備や入居者同士のトラブル対応にかかる手間を減らすことができます。

3.戸建て賃貸は競合が少ない

賃貸物件の多くは、アパートやマンションです。戸建て賃貸は物件自体が少ないため、希少性が高く、他物件との差別化が自然に図れるのも強みです。

4.郊外エリアでの賃貸需要が期待できる

東京・神奈川などの関東圏では、電車が主要な移動方法です。特に、マイカーを持っていない単身世帯などは、駅からの近さを入居条件にすることが多いです。しかし、戸建て住宅を検討しているファミリー世帯は、子育てしやすい周辺環境や、車を置けるスペース、家族で過ごせる庭などを求める傾向にあるため、交通利便性の高いエリア以外でも需要が期待できます。

5.リフォームがしやすい

投資戸建ては入居者が一世帯のため、入居者が退去し空室になったタイミングでリフォーム工事を行いやすいです。アパートやマンションで大掛かりなリフォームを行う場合は、住民が退去するタイミングがバラバラのため、退去ごとに都度工事が必要になったり、一度に工事する場合は立ち退き交渉が必要になったりする場合もあります。

戸建てなら、空室になったタイミングでリフォームがしやすいため、次の入居者募集に向けての価値を付与しやすく、空室対策にも有効です。

6.資産価値の安定性

投資戸建ての場合、土地+物件を所有することになります。そのため、将来的に建物が古くなって建物の価値が下がっても、資産価値が下がりにくい土地は残ります。売却や相続の際にも資産として活かしやすいのがメリットです。

投資戸建てのデメリット

「戸建ての投資は儲からないの?」と懸念がある方も、デメリットをしっかり理解しておくことで、自分に合った投資判断ができるようになります。ここでは、投資戸建ての代表的なデメリットと対策をご紹介します。

1.空室時の収入が無くなる

アパートやマンションは複数戸を賃貸できるため、一室空いても他の部屋で収益がカバーできます。しかし、戸建て賃貸は一棟につき一世帯なので、空室が出ると収入がゼロになります。空室期間が長くなるほど、ローンの返済や維持費を自己資金から賄う必要があるため、空室を防ぐために、リフォームや設備の見直しなどの空室対策を立てなければなりません。

2.新たな投資資金が貯まりにくい

投資戸建ては、一棟分の家賃しか収入になりません。そのため、不動産投資で利益を生み出し、新たな投資拡大を目指してる方には不向きです。
一方で、戸建てへの投資はローリスクな投資とも言われています。中古物件であれば初期費用が安く済みやすいですし、入居者が定着すれば安定的な収入が見込めます。

3.融資条件が厳しい場合がある

金融機関によっては、マンションやアパートに比べて投資戸建てへの融資に消極的なケースもあります。特に中古戸建ては資産価値が低いとみなされやすいため、融資に頼りすぎない資金計画を考えましょう。

4.リフォーム費用が高額になる場合がある

「戸建て物件の運用中に物件が古くなり、空室になった場合」や、「中古の戸建てを購入したが、そのままでは入居者が見つからない場合」には、リフォームをして物件の価値を上げる必要があります。

しかし、大規模なリフォームには費用もかかります。賃料収入から計画的な修繕積立をしたり、自己資金から修繕費用の捻出をしたりする必要があるため、修繕を見越した資金計画が必要です。

賃貸戸建てのニーズとは?入居者の傾向と必要な仕様

賃貸の戸建て物件は、供給数が少ないため競合が少ないです。とはいえ、魅力を感じる物件でなければ、入居者が見つからず家賃収入がゼロになるリスクもあります。そこで重要なのが、「誰が借りるのか」「どんな住宅が求められているのか」を理解することです。入居者の傾向と、物件に必要な仕様を把握しておくと、空室リスクを下げやすくなります。

ファミリー層向けの間取り

賃貸戸建ては、ファミリー世帯に人気です。その理由として、「集合住宅だと、子どもが立てる音が近隣トラブルに繋がらないか心配」「寝かしつけた子どもが、周囲の部屋の音で起きてしまう」といったことが、戸建てだと起きにくいことが挙げられます。多少の騒音は気にせず・気を遣わずで過ごせる戸建て住宅は、ファミリー世帯が住みやすいと感じるでしょう。

ファミリー向けの戸建てであれば、3LDK以上の間取りがオススメです。家族で過ごせる広めのリビングがあり、寝室や子ども部屋を2部屋以上用意できる間取りが理想的です。

駐車場付きの物件

車が好きな人や、大きなファミリーカーを持っている世帯向けに、駐車場があると需要が高まります。アパートやマンションでは、駐車場代が別途かかる場合があります。そのため、マイカーを所有する人にとって、敷地内に停められて追加費用がかからない戸建ては魅力的です。特に車利用が多い郊外エリアでは、2台駐車できるほどの広いスペースがあると、車を複数台所有する世帯から選ばれるでしょう。

庭付きの物件

庭付きの物件も、戸建てならではの魅力です。ガーデニング・家庭菜園を楽しみたい人や、子どもが屋外で遊べるスペースが欲しい人など、敷地内に屋外スペースが欲しい人向けの仕様があると、他の物件と差別化ができます。

ペット可の物件

賃貸物件の中で、ペット可の物件は需要が高いです。アパートやマンションでもペット可の物件はありますが、大型の動物や室外で過ごすペットは飼いにくいため、気兼ねなく飼える戸建ては需要があります。

新しく、清潔感のある設備

新築戸建ての賃貸物件は清潔感があり、入居者から人気がある一方、投資面では初期費用が高く、利回りが低くなるのが一般的です。中古戸建ての賃貸物件は、リフォーム費用にもよりますが初期投資額が少なく、高い利回りが見込める点がメリットです。

ただし、築年数が古い物件は修繕のリスクがあり、入居希望者からも物件の状態を気にされやすいです。そこで、物件の状態に応じてリフォームを施しましょう。築年数が古くても、水回り(キッチン・浴室・トイレ)を新しくするだけでも入居希望者の印象が良くなります。最低限のリフォームで物件の魅力を上げることができるので、中古戸建て物件への投資を考える場合は、定期的なリフォームを見越した資金計画・運用がポイントです。

神奈川で投資戸建てを探すなら注目したいエリア

横浜エリア:人気の高い学区・子育て世代向け

横浜市は、子育てがしやすい自治体としてファミリー層に人気です。特に、港北区・青葉区・都筑区などは教育環境が整っており人気が高い地域です。小中学校に通いやすいエリアは長期入居が見込めるため、戸建て賃貸の投資先として有力です。

ただし、横浜市は全体的に地価が高いため、郊外と比較して、物件の初期投資額も高くなることは念頭に置いておきましょう。

川崎エリア:東京方面へのアクセス良好

川崎市は東京方面へのアクセスが抜群で、品川・渋谷・新宿方面への通勤需要が根強いエリアです。特に武蔵小杉周辺や川崎駅周辺は賃貸ニーズが集中しています。横浜市同様に、土地価格は高めですが、安定した入居需要があるため、空室リスクを抑えたい投資家に向いています。

相模原市・大和市:駐車場需要が高い郊外エリア

相模原市や大和市は、横浜市や川崎市に比べて購入価格が比較的抑えられるため、少額から投資を始めたい方にオススメです。車利用の家庭が多いため、駐車場付き戸建ての需要が高いのが特徴です。

藤沢市・茅ヶ崎市・鎌倉市:海沿いの湘南エリア

観光地としてのイメージが強い湘南エリアですが、居住地としても根強い人気があります。海から近い土地での生活を望むファミリー層や、都心から少し離れた場所での在宅ワーカーが増えていることも要因と考えられます。ライフスタイル志向の入居者のニーズに応える物件が求められます。

まとめ|神奈川で投資戸建てを始めるなら

投資戸建ては、空室時のリスクが高い一方で、一度入居者が決まると長く住み続ける傾向にあるため、安定運営しやすい点がメリットです。もちろんメリット・デメリットはありますが、神奈川県のように人口が多い地域では安定した需要が見込めます。

物件選びでは、そのエリアの賃貸需要・入居者のニーズを把握し、立地や間取りを選ぶことが重要です。さらに、古い物件でも魅力を上げるために、必要に応じたリフォームもポイントです。戸建て購入後の運用で「どんなニーズがあるか」「どんな人に入居して欲しいか」を考え、物件を改良していく楽しみがある点も、投資戸建ての良いところです。

投資戸建ては、中古なら少額から始められる物件も多く、長期的な資産形成につながります。基礎知識を押さえ、自分に合った投資スタイルを見つけながら、不動産投資にチャレンジしてみましょう。

投資を成功させる鍵は、物件選びの目線と信頼できるパートナー選びにあります。イーカムでは神奈川・東京エリアを中心に、自社一貫体制による高品質な投資物件をご提供するとともに、購入後の管理サポートも充実させています。「不動産投資に興味はあるけれど不安や疑問がある」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

収益物件投資のご相談はこちら

イーカム分譲住宅編集部

イーカム不動産投資編集部

「フルセイル」シリーズを手がける当社の専門スタッフが、不動産投資をこれから始めたい方にも、すでに経験を積んだ方にも役立つ知識や最新情報を、やさしく分かりやすくお届けします。

「フルセイル」シリーズを手がける当社の専門スタッフが、不動産投資をこれから始めたい方にも、すでに経験を積んだ方にも役立つ知識や最新情報を、やさしく分かりやすくお届けします。