不動産投資コラム

2025年版|神奈川県の不動産投資マーケット徹底解説

不動産投資の基礎
2025.07.25

2025年現在、神奈川県は不動産投資において非常に注目を集めている地域のひとつです。賃貸需要の安定性、再開発による資産価値の向上、そして将来性の高さから、多くの投資家が神奈川の物件に注目しています。本コラムでは、神奈川県の最新不動産市況をデータとともに読み解きつつ、主要エリアの特性、リスク要因、そして注目されるべき投資エリアまでを解説します。神奈川県の不動産投資を検討している方はぜひ参考にしてください。

神奈川県の人口・地価・賃料の推移

不動産投資を考えるうえで、まずは神奈川県がどんな地域なのかを知ることが重要です。まずは、不動産投資に関わる人口・地価・賃料について、推移を見ていきましょう。

神奈川県の人口推移

令和6年1月から12月の人口動向によると、神奈川県の全体の人口は対前年増減率が−0.07%と減少しました。しかし、転入が転出を上回っており、県外からの転入はもちろん、県内での移動も多いです。

その背景には、コロナ禍でのテレワークの増加があげられます。テレワークが普及し通勤が減った人々が、神奈川県内の都内に近いエリアから郊外エリアに移動する傾向が見られました。

出典:神奈川県 人口統計調査結果報告 令和6年1月~12月の人口動向

神奈川県の地価変動

2025年発表の神奈川県の地価を見ると、ほぼすべての市区町村で地価平均が上昇しています。神奈川県が公表している、市区町村別平均価格地図(住宅地)によると、東京都心に近い川崎市・横浜市は地価が高く、西部に行くほど安価になる傾向です。横浜市や川崎市といった都心に近いエリアだけでなく、藤沢市や茅ヶ崎市、逗子市といった郊外エリアも含めて地価が上昇しています。

出典:土地代データ

神奈川県の賃料推移

神奈川県の平均賃料は過去10年間で緩やかに増加傾向です。転入の増加に伴い、賃貸需要が増加したことが影響していると考えられます。

出典:アットホーム調べ

入居者の属性から見る神奈川県の特徴とは?

神奈川県は、東京都に次いで人口の多い県。様々な属性の人が住む地域です。そのため、エリアによってどのような人が住んでいるかも異なります。賃貸物件は、住む人の属性によって求められる間取りや設備が異なります。では、どのような層がどんなエリアに住んでいるのでしょうか?属性ごとに見ていきましょう。

ファミリー層

横浜市

西区や中区は、商業施設やオフィス街が集中するエリアであり、地価は高めながらも安定した需要があります。横浜市は令和7年に待機児童0を達成しており、中でも青葉区・都筑区・港北区は子育て世帯にも人気で、ファミリー層向けの住宅需要が高いです。

横須賀市・平塚市・藤沢市・茅ヶ崎市・海老名市

神奈川県の調査によると、横須賀市・藤沢市・平塚市・茅ヶ崎市は、1世帯あたりの人員が約2.2人と、ファミリー層が多く住んでいると考えられます。世帯数も比較的多いため、ファミリー向けの賃貸物件の需要が見込めます。

出典:神奈川県の人口と世帯 | 神奈川県

単身労働者層

川崎市

東京に近い川崎市は、アクセスの良さと都市機能を併せ持つエリア。都心へ出勤する人だけでなく、川崎市自体も多くの企業があることから、法人需要や単身者の流入も多い地域です。とくに、川崎駅周辺や武蔵小杉では、大規模再開発によって住宅・オフィス需要が増加。単身者向けの1K〜1LDKタイプの間取りや、駅近で利便性の高い立地のニーズが予想されます。

学生層

神奈川県内には、四年制大学だけで50以上の大学があります。多くの学生が在籍する、規模の大きな大学も多いため、学生向けの一人暮らしアパートは根強い需要があります。

日吉(横浜市港北区)

慶應義塾大学日吉キャンパスがあり、学生が多いエリア。東急東横線で渋谷・横浜に好アクセス。

白楽(横浜市神奈川区)

神奈川大学があり、商店街・安価な飲食店など学生が暮らしやすいエリアです。

湘南台(藤沢市)

慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスや多摩大学湘南キャンパス、文教大学湘南キャンパスなどがあり、学生も多い街です。

投資利回り目安とチェックポイント

不動産投資では「利回り」が重視されますが、それだけに依存した投資は危険です。エリアや物件種別による利回り目安、そしてリスク要因についても理解を深めておきましょう。

神奈川県の平均利回りの目安

区分マンションと一棟アパートの利回り比較

神奈川県内での想定利回りは、エリアによっても大きく異なります。

横浜市では、一棟アパートの平均想定利回りが6.53%、区分マンションの平均想定利回りが7.04%です。詳しく見ると、横浜市瀬谷区・横浜市泉区は、区分マンションの利回りが一棟アパートの利回りの倍ほどあり、区分マンションの利回りが非常に高いことが分かります。しかし、他の区を見ると、一棟アパートの方が利回りが良いエリアも18区中10区と多いので、一概に区分マンションの利回りが良いとは言い切れません。

川崎市では、麻生区を除く全ての区で一棟アパートの方が利回りが高く、一棟アパートの平均想定利回りが6.99%、区分マンションの平均想定利回りが6.04%です。

他の市区町村でも、エリアごとに平均利回りに差があります。投資を考えているエリアや自己資金に合わせて想定利回りを確認しましょう。

想定利回り(%)

エリア

一棟アパート

区分マンション

横浜市

横浜市鶴見区

6.90%

6.60%

横浜市神奈川区

6.40%

5.20%

横浜市西区

7%

5.20%

横浜市中区

7.30%

5.50%

横浜市南区

7%

6.10%

横浜市港北区

6%

5.90%

横浜市緑区

7.50%

6.10%

横浜市瀬谷区

5%

10%

横浜市泉区

6.70%

14.80%

横浜市青葉区

5.30%

5.70%

横浜市都筑区

4.80%

4.10%

川崎市

川崎市川崎区

7%

5.80%

川崎市幸区

6.20%

5.30%

川崎市中原区

6.40%

4.90%

川崎市多摩区

6.70%

6.60%

川崎市麻生区

6.80%

7.80%

出典:見える!賃貸経営

 

新築と中古物件の違い

新築物件か中古物件かによっても、利回り平均に差があると言われています。新築物件は修繕リスクが少なく、入居者の人気も高いため安定しますが、初期投資が大きくなりがちです。一方、中古物件は利回りが高い反面、管理や修繕に注意が必要です。

新築・中古の一般的な期待利回りは以下のとおりです。※地域によっても異なります。

 

築年数

利回り

一棟アパート

新築

8%

中古

9~10%

区分マンション

新築

3〜4%

中古

5.5%~8%

利回りは、市区町村や駅近などの生活利便性、新築中古、物件種別などあらゆる要素に影響を受けます。一概に「このエリアだから、利回りが良い物件に投資ができる」というセオリーはありません。利回りだけで投資物件を決めず、総合的な判断が重要です。

利回りだけで判断しないためのチェックポイント

突発的な支出(管理コスト・修繕費)や空室リスクに備える

収益や初期費用だけでなく、運用後にかかるコストをあらかじめシミュレーションすることも大切です。とくに築年数が古い物件は、古い設備のままでは入居者から選ばれず、空室リスクを高めます。定期的な水回りや外壁補修などが必要なため、大きな出費が発生する可能性があります。あらかじめ修繕費を積み立てておくなど、余裕を持った資金計画を立てましょう。

将来性を見据えたエリア選定

投資物件のエリア選定はとても重要です。現在の市場状況だけでなく、将来的な人口減少や開発予定を見据えることで、どのエリアで投資すべきかが見えてきます。

駅からの距離や交通インフラの発展状況も、長期的な視点でのリスク要因となります。一方で、開発によって住みやすくなるエリアは、賃貸需要も上がりやすいです。ただし、開発計画があるからといって、必ずしも資産価値が上がるとは限りません。将来性に依存しすぎず、具体的なスケジュールや事業体の信頼性も考慮に入れて判断する必要があります。

【2025年注目】注目の神奈川県不動産投資エリア

ここでは、不動産投資のプロが注目している2025年の有望エリアを紹介します。再開発や需要増の兆しが見られる地域に注目です。

横浜駅周辺エリア

10路線が乗り入れるターミナル駅、横浜駅。商業施設はもちろん、多くの企業がオフィスを構えているため、通勤利用も多いです。そのため、オフィスワーカーや転勤族など、一定以上の所得層が流入しており、高価格帯の物件でも高い稼働率を維持しています。

また都市部の賃貸傾向として、ミニマリストをターゲットにしたコンパクトな居住空間の物件が、単身若年層を中心に人気が高まっています。地価が高いエリアだからこそ、「狭くても立地が良く、必要な設備がまとまっている住宅」へのニーズが生まれてきています。

加えて、横浜駅西口では大規模開発が進行中。新たな商業施設やビジネス拠点の拡充によって、人流が増え、賃貸ニーズの拡大が期待されています。

横浜市瀬谷区エリア

横浜市の最西部に位置する瀬谷区。自然と住宅地が調和した穏やかなベッドタウンです。相鉄線の三ツ境駅と瀬谷駅があるため、横浜駅方面へ移動しやすい地域です。

そんな瀬谷区で注目されているのが、大型複合施設「KAMISEYA PARK(仮称)」の開発予定です。東京ディズニーランドとほぼ同じ広さを誇るテーマパークが2031年頃開業予定とのことで、地価や賃貸需要にも影響しそうな注目エリアです。

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川崎市エリア

神奈川県川崎市は、東京都と横浜市の間に位置する政令指定都市で、約155万人が住む地域です。都内や横浜への交通利便性が高いことや、企業のオフィス拠点や工業地帯があることから、働く世帯である20代〜50代が多く住んでいます。川崎市統計書によると、川崎市は人口・世帯数ともに年々増加しています。

また、令和2年国勢調査の資料によると、世帯総数745,988に対して、単身世帯が340,715と、川崎市では約45%が単身世帯というデータが出ています。つまり、単身者向けのアパートやマンションにニーズがあると考えられます。

出典:川崎市統計書 令和6年(2024年)版|川崎市

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相模原市橋本駅周辺エリア

橋本駅がある相模原市緑区は、緑豊かな公園や広場が点在する環境と、橋本駅周辺を中心に商業施設やスーパーが充実している便利なエリアです。橋本駅にはJR横浜線・相模線・京王電鉄相模原線の3路線が乗り入れており、アクセスも良好でファミリー層にも人気です。

さらに注目なのが、品川~名古屋間の開業を目指し、各地で工事が進められているリニア中央新幹線。その駅が、相模原市の橋本駅南側で建設が進められています。リニア新幹線駅ができるとなると、周辺の開発が進み、利便性の高さから人気エリアになることが予想されます。

▶相模原市の投資物件はこちら

 

まとめ|神奈川県で投資物件を探すなら、今後の開発と賃貸需要を見極めよう

今回は、不動産投資における神奈川県の特徴や注目エリアについてご紹介しました。神奈川県は、多くの属性の人が住み、多様なエリア特性がある地域です。地価・賃料・利回り・再開発といった指標をバランスよく見極めることが、不動産投資成功の鍵です。

とはいえ、不動産投資に絶対はありません。短期的な利回りで選ぶのではなく、長期的なキャッシュフローと物件管理を見据えた投資判断を心がけましょう。

どのエリア・物件が自分に最適なのか、収益計画が適切かどうかは、プロの目から見ても難しい判断が伴います。不動産の専門家への無料相談を活用し、投資のリスクとチャンスを見極めましょう。

イーカムでは、高品質でデザイン性の高い自社売主投資物件を提供しています。神奈川・東京の投資物件探し・不動産投資サポートならお任せください。

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イーカム分譲住宅編集部

イーカム不動産投資編集部

「フルセイル」シリーズを手がける当社の専門スタッフが、不動産投資をこれから始めたい方にも、すでに経験を積んだ方にも役立つ知識や最新情報を、やさしく分かりやすくお届けします。

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