住宅コラム

神奈川で新築一戸建てを買うなら?人気エリアと相場を徹底解説

住宅購入コラム
2025.07.25

通勤・通学の利便性や子育て環境の充実を求めて、都内から移住し「神奈川県での新築一戸建て購入」を検討する方が増えています。この記事では、神奈川県の新築一戸建ての相場やエリア選びのチェックポイント、おすすめエリアをご紹介します。神奈川県での一戸建て購入を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

神奈川県はどんな場所?特徴と人口・住宅事情

まずは、神奈川県がどのような地域なのか、その特徴を見ていきましょう。

神奈川県の特徴

神奈川県は、東京都心への通勤圏でありながら、自然環境にも恵まれた多様性の高いエリアです。電車やバスといった交通網も発達しているため、都内への通勤・通学にも便利です。横浜・川崎といった都市部から、湘南・三浦半島の海沿い地域、丹沢・箱根などの山間部まで、地形とライフスタイルの幅が広いのが特徴です。

気候は温暖で雨量が多いことが特徴です。夏場には関東にも台風が上陸することがあるため対策が必要です。特に海沿いのエリアは、海風で塩害の対策が必要になることもあります。

 

県全体の人口推移と世帯数の変化

神奈川県の総人口は、令和2年国勢調査によると東京都に次いで全国2位で、横浜市・川崎市・相模原市の3つの政令指定都市を有しています。令和6年の神奈川県の人口統計調査によると、神奈川県全体で、人口総数は微減であるものの、転入が転出を上回っており、中でも20・30代の働く世代・子育て世代の転入が多いです。
世帯数も増加しており、神奈川県の調査によると、平成30(2018)年から令和5(2023)年の総世帯数を比較すると約27万世帯増加しています。さらに、総住宅数も5年間で約26万戸の増加。建て方別住宅数の推移を見ても、一戸建ては約8万5千戸・共同住宅は約19万戸と、ともに増加していることが分かります。

出典:神奈川県年齢別人口統計調査 令和6年(1月1日現在)

神奈川県の一戸建て相場は?全国平均との比較

では、神奈川県で一戸建てを建てる場合、相場はどれくらいなのでしょうか?住宅金融支援機構のデータを元に、全国平均と、神奈川県の平均を比べてみましょう。

土地付注文住宅

 

敷地面積
(㎡)

土地取得費
(万円)

建設費
(万円)

所要資金
(万円)

1か月当たり予定返済額
(万円)

全国平均

249.9

1,497.6

3,405.8

4,903.4

14.32

神奈川県平均

161.5

2,490.6

3,310.3

5,801.0

16.73

土地と注文住宅を両方購入した場合の全国平均・神奈川県平均のデータです。敷地面積は神奈川県平均がかなり狭い一方で、土地取得費が1,000万近く高い事がわかります。建築費用は100万円ほどの差で神奈川県平均のほうが安いです。所要資金は、神奈川県平均の方が約1,000万円高く、ほぼ土地代で差がついています。

神奈川県での注文住宅一戸建ては、全国に比べて土地が狭く、かつ土地代が高い傾向にあります。

※なお、こちらの統計で「土地付注文住宅」の建築費が3200~3400万円台とかなり高額となっているのは、大手ハウスメーカーなどの建築事例が主にここに分類されているからと考えられます。建売住宅を供給しているパワービルダーや地域の工務店などのローコストハウスメーカー(主に木造・2階建て)と大手ハウスメーカーとでは、仕様のみならず建物の構造自体(鉄骨造りなど)が異なる場合も多く、建築費がかなり異なります。

建売住宅

 

敷地面積
(㎡)

所要資金額
(万円)

1か月当たり予定返済額
(万円)

全国平均

149.4

3,603.2

11.22

神奈川県平均

118.4

4,340.5

13.51

では、建売住宅の場合はどうでしょうか?建売住宅は、土地と住宅がセットで販売されるため、合計の所要資金額で比較します。

敷地面積は、土地付注文住宅と同様に神奈川県平均の方が狭いです。所要資金額は、神奈川県平均の方が約740万円高いです。

神奈川での建売住宅一戸建ては、全国平均に比べて敷地面積が狭く費用も高いですが、注文住宅に比べると全国平均との差が少なく、所要資金額も安価です。

出典:2023年度集計表:住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)

新築一戸建てを建てる際のエリア選びチェックポイント

「マイホームは一生に一度の大きな買い物」と言われるように、せっかく建てるのならば理想的な家にしたいですよね。建てる家そのものももちろん重要ですが、長く住むことになる「土地」も大切です。

選ぶべきエリアは、予算やライフスタイルによって変わってきます。どのポイントを重視すると良いか、価値観や条件別に整理しましょう。

予算に合わせたエリア選択

神奈川県は、エリアによって地価に大きな差があります。同じ予算でも、土地代が高くなればそれだけ住宅にかけられる費用が少なくなり、希望の設備やデザインの家を建てることが難しくなります。

神奈川県が公表している、市区町村別平均価格地図(住宅地)によると、東京都心に近い川崎市・横浜市が地価が高く、西部に行くほど安価になる傾向です。

 

共働き世帯なら「通勤×子育て」両立エリア

夫婦共働きで子育てをしている方なら、通勤利便性が高く、かつ子育て支援が充実したエリアがおすすめです。各市町村が子育て支援に力を入れていますが、特に、横浜市は待機児童数がゼロを達成しており、都心にも近く交通利便性も高いです。

 

便利な駅チカか、土地の広さ重視か

同じ市区町村でも、駅からの距離が近いか遠いかが価格や住環境に影響します。主要駅に近いほど価格が高い一方で、通勤・通学を考えると駅からの近さは重視されます。「駅から少し離れていても、広い家に住みたい」と考える場合は、車での移動や駐車場の確保、駅までのバス路線があるかなどを事前に調べておく必要があります。

また、駅の近くは商業施設が多くある傾向にありますが、駅から遠いエリアの場合は、スーパーや薬局などの生活に必要な施設が身近にあるかどうかが住みやすさを大きく左右するため、確認しておきましょう。

 

ハザード情報を確認する

治安や自然環境も重要ですが、家を建てるうえで、災害時の安全性も重視すべきです。いつどこで起こるか分からない災害に完璧に備えることは難しいですが、長く住むことを考えるなら、ハザードマップはチェックしましょう。

神奈川県が出している地震被害想定調査によると、横浜港や多摩川に近いエリアは液状化に伴う地盤沈下量が高いと想定されています。「揺れやすさ」「液状化危険度」「建物被害危険度」など複数軸で分析結果が公表されているため、住みたいと考えている地域の特性を知りたい方は、ぜひ確認してみてください。

参考:地震被害想定調査報告書 | 神奈川県, 第6章 地域特性の詳細分析(地震防災マップ)

おすすめエリア別|神奈川の新築一戸建ての特徴と相場比較

「いざ神奈川県に住むとなったら、どこがいいの?」と考えた時に、「価格帯」だけでなく、「通勤・子育て・自然環境」など、価値観によって選ぶべきエリアは異なります。ここでは、神奈川県内で特に人気の高いエリアを比較しながら、価格相場や暮らしやすさの実情を解説します。

地価データ出典:土地代データ

横浜市都筑区

横浜市都筑区は、港北ニュータウンを中心に計画的に整備された住宅地として、ファミリー層から人気のエリア。整然とした街並みに加え、区内には大型ショッピングセンター、公園、医療・教育施設が充実しており、「暮らしやすさ」が際立ちます。緑道や遊歩道が整備され、自然環境にも恵まれている一方で、横浜市営地下鉄ブルーライン・グリーンラインの2路線が走り、横浜・渋谷方面へのアクセスも快適。治安も良好で、神奈川県内でも安心して子育てができる地域として知られています。横浜市全体として、令和7年4⽉1⽇現在で待機児童ゼロを達するなど、横浜市としても待機児童対策に力を入れており、共働きの子育て世帯にも安心です。
住宅地の地価は平均坪単価100万9586円(2025年)と横浜市内でもやや高めですが、それに見合う暮らしやすさがあります。

 

川崎市中原区

川崎市中原区は、武蔵小杉エリアの再開発により一気に注目を集めるようになった都市型住宅地です。JR南武線・東急東横線・目黒線など複数路線が利用可能で、渋谷・品川・新宿など都心部へのアクセスは抜群。駅周辺には高層マンションや大型商業施設が建ち並び、都市的な暮らしをしたい層に人気です。保育所や教育施設も新設され、子育て支援も充実してきています。街全体は活気にあふれており、利便性重視の共働き世帯にとって非常に魅力的な街です。
地価は上昇中で、住宅地の平均坪単価150万1832円(2025年)。神奈川県の中でも4位と高い水準です。しかし、中原区の中でもエリアごとに地価に差があるため、区内でリーズナブルなエリアを選択することも可能です。

 

横浜市青葉区

横浜市青葉区は、落ち着いた住宅街と文教地区の雰囲気を併せ持つエリアで、特に教育熱心な家庭から高い評価を受けています。名門私立校や学習塾が集まり、教育環境の整備が進んでいるほか、区内には緑地や公園も多く、穏やかな生活環境が広がっています。東急田園都市線が利用可能で、渋谷までのアクセスもスムーズ。横浜市全体で待機児童数ゼロで、治安も良好です。安心して長く住める街として子育て世帯からも根強い人気を誇ります。
住宅地の平均坪単価107万6771円(2025年)と高水準ですが、それに見合った住環境が提供されています。

 

三浦郡葉山町

葉山町は、湘南の穏やかな気候と海のある風景、そして山の自然が魅力の、まさに自然の中で暮らしたい人々に人気のエリアです。大型商業施設が少なく、都心へのアクセスは少々時間がかかるものの、その分、静かな住環境と治安の良さが特徴です。「都会の喧騒から離れた豊かな暮らし」を求める人には理想的な立地といえます。
平均坪単価は近年上昇傾向ですが、住宅地で55万0413円(2025年)と、横浜市や川崎市と比較するとかなり落ち着いています。

 

相模原市

政令指定都市である相模原市。相模大野駅がある南区と、JR横浜線・JR相模線・京王電鉄相模原線の3路線が乗り入れる橋本駅がある緑区、行政機関が集まる中央区があり、それぞれの区が特徴を持つエリアです。

南区は相模大野駅を中心に商業施設が集まり、子育て支援・医療体制が充実した「住みやすい街」として評価されています。小田急線を利用すれば新宿方面にも直結し、共働き家庭にも好まれています。住宅地の平均坪単価は、71万3452円(2025年)と相模原市内では高水準です。

緑区は自然豊かな環境が最大の魅力。丹沢大山国定公園などがあり、ハイキングやアウトドアも楽しめる立地です。橋本駅はJRと京王線の交差点で、都心アクセスも意外と便利。住宅地の平均坪単価は、50万5197円(2025年)で、特に橋本駅エリアが地価が高い傾向にあります。

中央区は、相模原市の中でも市役所、税務署などといった行政機関が立地するエリアです。交通面ではJR横浜線とJR相模線が通っており、相模原駅や南橋本駅、上溝駅などがあります。住宅地の平均坪単価は、56万8954円(2025年)で、区内でも相模原駅周辺が最も地価平均が高いです。

実際に、相模原市に戸建てを購入されたお客様の声を紹介します。
「相模原市は住んだことはないのですが、夫婦二人それぞれの通勤に便利なところ、町田で乗り換えて東京方面にも出やすく、予算面から見ても、横浜線のこの辺りが候補となりました。私の周りの二十代後半の人たちは、利便性よりも、少々駅から遠くても広々として大きい家に住むことに憧れている人が多いように思います。私も最初はそうでした。でも色々探してみると、駅近は大切な要素で、建物は中に住んでしまえばそんなに大きくなくても、十分広く過ごせると感じています。」

※一部抜粋。インタビュー全文はこちら

神奈川県の住みやすい街情報!エリア別の詳しい情報はこちら

イーカムでは、神奈川県内駅ごとに、様々な街の情報をご紹介しております。ぜひ、自分に合った土地・家探しのヒントにしてください。

川崎市

【新川崎駅】新川崎スクエアで買い物が充実・首都圏へのアクセスも良好な街

相模原市

-相模大野駅編- イーカム厳選!住みたい街特集
【橋本駅】3路線が乗り入れ良アクセス!これからの発展にも期待大
【南橋本駅】暮らしに必要なスポットが揃う、住みやすいベッドタウン

葉山町

【逗子・葉山駅】観光地として知られる美しい海の町

他の駅・エリアの情報はこちら

まとめ|神奈川で理想の一戸建てライフを始めよう

神奈川県は、都心へのアクセスの良さと自然環境の豊かさが共存した魅力的な県です。エリアによって生活環境や不動産価格、交通利便性などが大きく異なるため、共働き世帯から子育てファミリー、セカンドライフを見据えた層まで、ニーズに合わせて選ぶことができます。自身のライフスタイルや将来の生活に合った地域を選びましょう。

神奈川県で理想の一戸建てを建てるには、「どんな家に住むか」も大切ですが、同じくらい「どこに住むか」も重要です。住むエリアを考えるうえで軸にしたいのが、「これからどんな生活をしたいか」です。長く住み続ける家ならばなおさら、将来的な生活をイメージすることが、理想の家・理想の暮らしを実現するための大きな一歩です。

イーカムでは、東京・神奈川を中心に南欧風の分譲住宅「ガルボシティー」・自由設計の家をご用意しています。人気の川崎市・横浜市・相模原市をはじめ、県内の多くのエリアで展開中。住みたいエリアや予算に合わせてお選びいただけます。

神奈川県内のお取り扱い物件・土地検索はこちら

「イーカムではどんなお家が買えるの?」イーカムの物件が気になる方は施工事例をぜひご覧ください。

イーカム分譲住宅編集部

イーカム分譲住宅編集部

不動産や建築の専門知識を持つスタッフが集まり、神奈川・東京の住まいを見つめてきました。暮らしに役立つ住まいの知識や、地域ならではの情報を、身近な視点で発信していきます。

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