住宅コラム

新築一戸建ての光熱費を抑える!2025年版「省エネ住宅」完全ガイド

住宅購入コラム
2025.11.27

「そろそろ賃貸を卒業したい」「東京・神奈川に新築一戸建てを購入したい」と考え始めると、高騰する物件価格やローン返済、光熱費まで重なる将来の家計負担が頭をよぎり、不安を感じていませんか?
近年は燃料費の値上がりが続き、日本の電気代も上昇傾向が止まりません。そのため、夏冬の冷暖房費が想像以上に家計を圧迫する可能性があり、そこにローン返済も加わるとなると、家を建てた後の生活が心配になりますよね。しかし、設備を縮小して費用を抑えた家を建てる以外にも、補助金を活用して賢くマイホームを手に入れ、住んだ後の光熱費も抑えられる方法があります。
それが、国も後押しする高性能な省エネ住宅、「ZEH住宅」です。
この記事では、新築一戸建てを検討中の方に向けて、2025年最新の省エネ住宅の特徴を解説します。断熱性能の基礎から、太陽光発電による創エネの仕組み、神奈川県で利用できる補助金制度まで、長期的に家計負担を軽くするための具体策を紹介します。

高騰する光熱費…なぜ今、省エネ住宅が注目されているのか?

近年、私たちの暮らしを取り巻く環境は日々変化しています。特に、世界的な燃料価格の高騰や円安の影響を受け、電気代やガス代といった光熱費が家計を圧迫する状況が続いています。

物価・電気代高騰の現状と家計への影響

物価や電気代の高騰が続く中、家計への負担はますます重くなっています。経済産業省の発表によると、大手電力会社の電気料金は値上がりしています。政府による激変緩和措置が講じられてはいるものの、家庭への負担は依然として大きい状況です。
特に、賃貸物件と比べて部屋数が多く広い一戸建てでは、冷暖房や給湯などにかかるエネルギー消費量が多くなりがちです。そのため、光熱費の負担はマンションやアパートと比べても高くなる傾向があります。

出典:経済産業省資源エネルギー庁「電気料金の改定について(2023年6月実施)」

新築一戸建ての購入にかかる費用は、物件費用だけじゃない

マイホームの購入は、大きな金額が動くもの。多くの方が、予算内で理想の家に住みたいと考えるでしょう。しかし、ここで注意が必要なのは、「新築一戸建ての購入にかかる費用は、物件価格だけではない」ということです。家を購入するには、土地代+建物代だけでなく、印紙代や登記費用といった諸費用を始め、火災保険料や固定資産税といったランニングコストもかかります。毎月の支出は、ローンだけではないのです。さらに、特に変動が大きく、コントロールが難しいのが光熱費です。長期間にわたる住宅ローンの返済期間を考えると、高騰し続ける光熱費は、家計を圧迫しかねません。だからこそ、初期費用を抑えることと同じくらい、将来的な維持費、特に光熱費を最小限に抑えられる高性能な新築一戸建てを選ぶことが、賢い住宅選びの重要ポイントとなります。
この「将来の家計を守る家づくり」の実現で鍵になるのが、省エネ住宅です。

「省エネ住宅」とは?

「省エネ住宅」とは、少ないエネルギーで快適に暮らせるよう設計・建設された住宅のことです。具体的には、断熱性や気密性を高めて冷暖房の効率を向上させるとともに、高効率な給湯器や換気システムなどの設備を導入することで、家全体で消費するエネルギーを削減することを目指します。

省エネ住宅の定義と社会全体へのメリット

省エネ住宅は、単に個人の家計にメリットがあるだけでなく、地球環境や社会全体にも貢献します。

  • エネルギー消費の削減:家庭で消費されるエネルギーが減ることで、発電に必要な化石燃料の消費を抑制し、CO2排出量の削減に貢献します。これは、日本が掲げる「2050年カーボンニュートラル」の実現に不可欠な要素です。
  • 電力需要の平準化:冬の寒さや夏の暑さで電力需要が集中するピーク時の負荷を抑えることに貢献し、電力の安定供給にも寄与します。

住む人にとっては、光熱費削減と快適性向上が見込める

省エネ住宅に住む人にとってのメリットは、大きく分けて以下の2点です。

【光熱費の削減】
高性能な断熱材と高効率な設備により、冷暖房にかかる電気代が削減されます。一般的な住宅と比べて、年間で数万円単位の光熱費削減効果が期待できるケースも少なくありません。特に、太陽光発電や蓄電池を組み合わせたZEH住宅であれば、その効果はさらに増すでしょう。

【一年中快適な住環境】
高断熱・高気密な戸建ては、外の暑さや寒さの影響を受けにくく、室内の温度差が少なくなります。
ヒートショックの防止:特に冬場の脱衣所や浴室、トイレといった非暖房室と居室との温度差が小さくなるため、高齢者や乳幼児のヒートショックのリスクを低減し、健康的な生活を送る手助けをします。
結露・カビの抑制:適切な換気システムと高い気密性により、冬場の結露が発生しにくくなり、カビやダニの発生を抑制するため、アレルギー対策にもつながります。

ZEH水準とは?省エネ住宅・ZEH住宅の基礎知識

「省エネ住宅」の中でもグレードの高いものとして、注目されているのが「ZEH(ゼッチ)住宅」です。ここでは、ZEH住宅の具体的な指標と技術的な内容を解説します。

省エネ住宅の要:断熱性能(UA値)と気密性能(C値)

新築一戸建ての省エネ性能を評価する上で、重要な指標が2つあります。

1.断熱性能を示す「UA値(外皮平均熱貫流率)」
UA値は、住宅の内部から外部に逃げる熱量を外皮面積で割った値で、値が小さいほど断熱性能が高いことを示します。ZEH水準では、地域によりますが、神奈川県を含む多くの地域で 0.60 W/㎡K以下(断熱等級5相当) が求められます。

2.気密性能を示す「C値(相当隙間面積)」
C値は建物全体の隙間面積を延床面積で割った値で、値が小さいほど気密性が高いことを示します。
日本の省エネ基準ではC値の規定はありませんが、高性能な省エネ住宅では 1.0 cm²/m² 以下を目安とするのが一般的です。

エネルギー収支ゼロを目指すZEH住宅の仕組み

ZEH住宅とは、エネルギー消費量の収支をゼロにすることを目指した住宅です。以下の3つの要素を組み合わせています。

1: 断熱性能を向上させる
2: 効率的な設備・システムを導入し、エネルギーを削減する
3: 再生可能エネルギーの導入(太陽光発電など)

これらによって、家の快適性をアップし、CO2・光熱費を削減します。

出典:環境省「住宅脱炭素NAVI」

太陽光発電がZEH住宅にもたらす効果

ZEH住宅における太陽光発電は、節電以上のメリットがあります。

  • 光熱費が安くなり経済的:ZEH住宅の高断熱と高効率な設備は、暖冷房費を削減できます。それに加え、太陽光発電によるエネルギー自給自足が進み、電力購入量が減るため、さらに光熱費を抑えやすくなります。余剰電力は売電により副収入にできる可能性もあります。
  • いざ災害が起きた時も安心:太陽光発電システムを導入しているため、停電時も非常用電源を確保できます。さらに、蓄電池と組み合わせることで、災害時の安心感にもつながります。

2025年最新情報|省エネ住宅・ZEH住宅への補助金制度

省エネ性能の高い新築一戸建ては、初期の建築コストが一般的な住宅よりも高くなる傾向があります。しかし、国や地方自治体は、省エネ住宅の普及を推進しており、その負担を軽減するための補助金制度が豊富に用意されています。これらの制度を賢く活用することで、負担する費用を抑えながら、高機能のマイホーム購入を実現しやすくなります。

国や自治体の補助金活用の重要性

補助金制度の多くは、ZEHや長期優良住宅など、定められた省エネ基準を満たすことが要件となります。

  • 国の補助金(例:ZEH支援事業、子育てグリーン住宅支援事業など):制度によって募集期間や採択要件が異なりますが、数十万円規模の補助金が受けられる可能性があります。
  • 地方自治体の補助金:県や市が、独自に省エネ住宅や太陽光発電の導入に対して補助金を出しているケースがあります。国の補助金と併用できる場合もあります。

神奈川県の補助金情報

神奈川県は、環境・エネルギー政策に積極的であり、補助金制度を設けています。

  • 住宅用太陽光発電・蓄電池導入費補助金:ZEH住宅の創エネに不可欠な太陽光発電システムや、災害対策にもなる蓄電池の導入費用の一部を補助する制度です。光熱費削減と災害時の備えをサポートします。
  • ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス導入費補助金:神奈川県のZEH住宅導入を支援する補助金です。国のZEH補助金と併用できる場合があり、より高性能な「ZEH+」に対しては補助額が手厚くなります。

出典:神奈川県「令和7年度神奈川県住宅用太陽光発電・蓄電池導入費補助金」
出典:神奈川県「令和7年度神奈川県ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス導入費補助金」

なお、補助金制度は、毎年要件や予算額が変わります。申請期間を守ることが必要なほか、予算が無くなると、期間内でも早期に締め切られることもあります。また、着工前の申請が必須であるなど、申請タイミングが定められているため、制度の活用時には事前に確認しましょう。

▶関連記事:神奈川で新築一戸建てに使える補助金・税制優遇!賢くお得に購入する徹底ガイド

長期的に家計を助ける家づくり

「初期コストは抑えたいけれど、将来の光熱費不安も解消したい」
目の前のコストも、維持費も抑えたいという方は、コストと性能のバランスが取れた新築一戸建てを選ぶことがポイントです。

新築一戸建てを賢く建てる:高性能戸建ての費用対効果

高性能な省エネ住宅は、設備を導入する分、一般的な住宅よりも建築費が高くなりやすいです。しかし、その差額は住宅ローン減税や補助金の活用で一部相殺できる上、その後の光熱費削減効果を考えると、はじめにかかった費用を回収できるため、長期的に見れば家計にとってプラスに働きます。

<シミュレーション例>
高性能戸建てと一般的な戸建ての建築費差額:200万円
光熱費の年間削減額:20万円
初期投資回収期間:10年

差額分を回収した後は、高性能戸建てに住み続けることで、一般的な住宅よりも低い光熱費で生活ができます。高性能な省エネ住宅を建てることは、長く住み続ける上でのメリットになります。

イーカムで実現する、ZEH水準の分譲住宅

神奈川・東京エリアで地域に根差した家づくりを行うイーカムでは、ZEH水準の分譲住宅を提供しています。ZEH水準の分譲住宅とは、太陽光発電などの再生可能エネルギー設備を搭載していないものの、高い断熱性能と省エネ設備の導入によって、ゼロエネルギーハウス(ZEH)と同等の省エネ性能を実現した住宅です。省エネ基準をクリアすることで、快適な暮らしと環境への配慮を両立しています。高い断熱性能と高効率設備の採用により、光熱費を大幅に削減しながら、夏は涼しく冬は暖かい、1年を通して快適な居住空間を提供します。

ZEH水準の省エネを実現するイーカムの構造・工法・施工

まとめ|新築一戸建ては「省エネ」で選ぶ時代へ

新築一戸建てを選ぶ際の基準として、「間取り」や「立地」だけでなく、「住宅性能」も重要な事項です。物価高や電気代高騰が続く現代では、長期的な家計の安定を実現する省エネ住宅・ZEH住宅は、社会全体で見ても個人で見ても、メリットのある住宅工法です。
新築一戸建てを検討する際は、目先の購入価格だけでなく、長期的な光熱費を含めた総支出で比較することが重要です。
太陽光発電を導入した一戸建てはメリットが大きく、補助金制度の活用で初期コストの負担も軽減できます。
高性能な省エネ住宅は、「快適な暮らし」と「家計の安定」という二つの大きなメリットをもたらし、夢のマイホーム生活を長く支え続けます。

イーカムでは、東京・神奈川を中心に南欧風の分譲住宅「ガルボシティー」・自由設計の家をご用意しています。地球にも家計にも優しく、快適なZEH水準の省エネ住宅を、自社一貫体制によるお求めやすい価格でご提供。3000万円台で手が届く物件もご用意しています。

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イーカム分譲住宅編集部

イーカム分譲住宅編集部

不動産や建築の専門知識を持つスタッフが集まり、神奈川・東京の住まいを見つめてきました。暮らしに役立つ住まいの知識や、地域ならではの情報を、身近な視点で発信していきます。

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