住宅コラム

予算3000万円台で東京に家を建てる方法|新築一戸建ての選び方と狙い目エリア

住宅購入コラム
2025.07.25

「東京都内に新築一戸建てを建てたい!」

「でも、予算3000万円台で東京都内のマイホームは現実的?」

東京都内で新築一戸建てを建てたいと考えている方にとって、予算の不安は大きいでしょう。全国的に見ても東京都は土地が高く、予算が潤沢でないと理想のマイホームは難しいと思われがちです。しかし、土地価格の高い東京でも、工夫次第で予算内に収める方法はあります。

この記事では、東京都内の戸建て相場や、予算3000万円台で家を建てるための工夫、おすすめの郊外エリアについてご紹介します。

東京で3000万円台の戸建ては可能?

首都圏、特に東京都内における住宅価格は上昇しています。国土交通省 住宅局の調査によると、2023(令和5年)度の首都圏の購入資金総額(住宅建築資金と土地購入資金の合計)は7553万円で、2019(令和元)年の5239万円から大きく上昇しています。土地価格の上昇や建築資材費の高騰などがその要因とされています。

しかし、予算3000万円台でもエリアや物件タイプの選び方次第で、東京都内に新築一戸建てを持つことは可能です。
特に、土地と建物を一括で提供する「分譲住宅」や、設計自由度とコストバランスに優れた「セミオーダー住宅」は、限られた予算内でのマイホーム取得を目指す方に注目してほしい物件です。また、自治体によっては住宅取得に対する補助金や助成制度も用意されており、これらを活用することでコストを抑えることも可能です。

東京都内での住宅価格の現状

では、東京都内で新築一戸建てを建てる場合、相場はどれくらいなのでしょうか?住宅金融支援機構のデータを元に、全国平均と、東京都内の平均を比べてみましょう。

土地付注文住宅

 

敷地面積
(㎡)

土地取得費
(万円)

建設費
(万円)

所要資金
(万円)

1か月当たり予定返済額
(万円)

全国平均

249.9

1,497.6

3,405.8

4,903.4

14.32

東京都平均

122.0

3,825.3

3,295.5

7,120.8

19.41

土地と注文住宅を両方購入した際の全国平均・東京都平均のデータです。敷地面積は、東京都は全国平均の半分以下とかなり狭いです。その一方で、土地取得費は東京都の方が倍以上と、東京都の土地の高さが見て取れます。

建築費用は100万円ほどの差で東京都平均のほうが安いです。所要資金は、土地代の高さの分、東京都が大幅に高いです。

東京都での注文住宅一戸建ては、全国に比べて土地が狭く、かつ土地代が大幅に高い傾向にあります。

※なお、こちらの統計で「土地付注文住宅」の建築費が3200~3400万円台とかなり高額となっているのは、大手ハウスメーカーなどの建築事例が主にここに分類されているからと考えられます。建売住宅を供給しているパワービルダーや地域の工務店などのローコストハウスメーカー(主に木造・2階建て)と大手ハウスメーカーとでは、仕様のみならず建物の構造自体(鉄骨造りなど)が異なる場合も多く、建築費がかなり異なります。

建売住宅

 

敷地面積
(㎡)

所要資金額
(万円)

1か月当たり予定返済額
(万円)

全国平均

149.4

3,603.2

11.22

東京都平均

105.6

5,163.2

15.60

では、建売住宅の場合はどうでしょうか?建売住宅は、土地と住宅がセットで販売されるため、合計の所要資金額で比較します。

敷地面積は、土地付注文住宅と同様に東京都平均の方が狭いですが、土地付き注文住宅よりは差が少なく3分の2程度です。所要資金額は、東京都平均の方が約1500万円高いです。

東京都での建売住宅一戸建ては、全国平均に比べて敷地面積が狭く費用も高いですが、注文住宅に比べると、全国平均との差が少なく、所要資金額も安価です。

参照:2023年度集計表:住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)

3000万円で建てるための工夫

限られた予算の中で理想の住まいを実現するには、「どこにどれだけの費用がかかるのか」「どこの費用を削ることができるのか」を把握することが重要です。ここでは、コストを抑えつつ満足度の高い家を建てるための具体的な方法を解説します。

建物本体価格にかかる費用の内訳

3000万円という予算の中には、土地取得費用だけでなく、建物の工事費・設計費・申請費用などが含まれます。一般的には、土地に1000万〜1500万円、建物に1500万〜2000万円という配分が多い傾向です。

その他、外構工事費(駐車場やフェンスなど)や地盤改良費、引っ越し費用や家具・家電の新調費用も見込んでおく必要があります。さらに、建物本体とは別に設計・確認申請費、工事管理費などがかかるため、余裕を持った資金計画が求められます。

また、家を建てた後にも毎年発生する固定資産税や都市計画税、火災保険料も考慮しましょう。新築の場合、当初数年間は減税措置がありますが、それ以降は毎年10万〜15万円程度の支出となることも。少しでも費用を抑えるなら、住宅ローン控除や住まい給付金、自治体ごとの補助金なども確認し、申請できる制度は活用するようにしましょう。

東京都の住宅政策本部が運営する「TOKYOすまいと」では、住まいに関する助成制度の情報をまとめています。

安く建てる工夫

「費用を安く済ませると、窮屈な家になってしまうのでは?」と思われがちですが、3LDKや4LDKの間取りを確保しながらも、工夫次第で安く建てることはできます。

・外観をできるだけ正方形に近いシンプルな形にする

・設備は必要十分にする

・水回りを1箇所にまとめる

などが主要な方法です。また、吹き抜けを活用したり、収納スペースを床下や屋根裏に設けるなど、限られた空間を有効活用するアイデアも重要です。玄関周りやリビングの配置によって、狭さを感じさせない工夫も多数存在します。

また、標準仕様であっても、近年の住宅は一定以上の断熱性やクオリティを持っています。オプションを追加しなくても、費用内で十分な設備があることが多いです。ただし、どこまでが標準仕様でどこからがオプションかは工務店やプランによって異なるため、こだわりたい設備がある場合は優先順位をつけておきましょう。建築時の費用を抑えるならば、住宅会社と相談しながら、将来的にリフォームで対応できる部分は削る選択もひとつの手です。

分譲住宅・セミオーダーという選択肢も

3000万円という限られた予算の中で理想のマイホームを実現するには、注文住宅ではなく「分譲住宅」や「セミオーダー住宅」も有力な選択肢です。

分譲住宅とは、土地と建物がセットで販売されており、販売会社によって設計や仕様があらかじめ決められているケースが多いため、コストを抑えやすいのが特徴です。土地代+建物代の合計があらかじめ算出されているため、費用の見通しも立てやすいです。完成物件を内覧できる場合もあるため、住まいのイメージがつきやすく、建築済みであればすぐに入居できる点も魅力です。

一方で、セミオーダー住宅は、間取りや内装を自由に選べる注文住宅と、コスト管理のしやすい分譲住宅の中間的存在です。一定の規格に沿いながらも、自分たちのライフスタイルに合った住まいをカスタマイズできるため、自由度と予算のバランスが取りやすい方法です。

これらの方法であれば、注文住宅と比べて建設費用を抑えやすいため、土地代が高額な東京エリアでも予算内に収めやすいです。

安さだけで選ぶと後悔するポイントとは?

コストを重視してマイホームを選ぶ場合、長い目で見て後悔につながるケースも少なくありません。以下のような落とし穴には特に注意が必要です。

・収納不足で、将来的に使い勝手が悪くなる

・防音・断熱が不十分で住み心地が悪くなる 

・隣地との境界が狭く、プライバシーが確保しづらい

価格重視で選んだ結果、長期的な満足度が下がるケースもあります。建築会社との打ち合わせで細部まで確認し、住んだ後の生活をイメージしながら、納得したうえで進めましょう。

東京都内に新築一戸建てを建てるなら!狙い目の郊外エリア

前述のように、全国平均と比べて東京都内は土地代がかなり高いです。東京で3000万円台の新築一戸建てを検討するなら、エリア選びが重要なポイントです。ここでは、比較的土地価格が安く、利便性も兼ね備えたおすすめの郊外エリアを紹介します。

八王子市

八王子市は、東京都の西側に位置した自然豊かなエリアです。23区外ではありますが、中央線や京王線で都心へのアクセスは良好。教育施設や大型商業施設も揃っており、ファミリー層にも人気です。

八王子市の住宅地の最新(2025年)公示地価平均は12万5674円/㎡、坪単価では平均 41万5451円/坪です。東京都内の市区町村地価平均ランキングでは、59位中45位と都内でも安価です。

-西八王子駅編- イーカム厳選!住みたい街特集
イーカムの八王子市の一戸建て物件

町田市

町田市は神奈川県境に近く、都心部だけでなく横浜方面への通勤にも便利です。商業施設が充実しており生活利便性が高い点が特徴です。特に、JR横浜線と小田急小田原線が乗り入れる町田駅周辺は、繁華街として栄えています。
町田市の住宅地の最新(2025年)公示地価平均は16万6556円/㎡、坪単価では平均55万0601円/坪です。町田駅周辺が飛び抜けて地価が高いですが、駅から離れた土地ほど地価が下がる傾向にあります。

イーカムの町田市の一戸建て物件

日野市

東京都のほぼ中心部に位置する日野市。落ち着いた住環境と自然が多く、子育て支援制度も充実しており、ファミリー層からも人気です。多摩都市モノレールやJR中央線、京王線が通っており、新宿まで電車で約30分と都心へのアクセスも良いです。

日野市の住宅地の最新(2025年)公示地価平均は20万8250円/㎡、坪単価では平均68万8429円/坪です。

イーカムの日野市の一戸建て物件

出典:土地代データ

まとめ|東京都内で、3000万円台の新築一戸建てを手に入れよう!

今回の記事では、東京都内で予算3000万円台で家を建てる方法をご紹介しました。

東京都で新築一戸建てを建てることは、費用面でハードルが高く感じるでしょう。予算が決まっている場合、希望額で理想のマイホームが手に入るか不安な方も多いと思います。しかし、工夫次第では3000万円台の家も購入可能です!

東京都で家を買うとき、土地価格は費用を大きく左右します。郊外エリアであれば、東京都内でも比較的安価に土地を選ぶことができます。また、予算が決まっている場合は、月々のローン返済や諸費用、借入可能額など、資金面での疑問点を「資金シミュレーション」で解消しておくことが重要です。

 

イーカムでは、東京・神奈川を中心に南欧風の分譲住宅「ガルボシティー」・自由設計の家をご用意しています。機能的設備の標準装備、上質なデザインを、自社一貫体制によるお求めやすい価格で。3000万円台で手が届く物件もご用意しています。

郊外エリアだけでなく、23区など都内の多くのエリアで展開中。住みたいエリアや予算に合わせてお選びいただけます。住宅のことだけでなく、資金面でもご相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

・3000万円~3500万円の一戸建てのお取り扱い物件検索はこちら
・東京都内物件のご相談はこちらでも!イーカム新宿支店はこちら
・「イーカムではどんなお家が買えるの?」施工事例をぜひご覧ください!

イーカム分譲住宅編集部

イーカム分譲住宅編集部

不動産や建築の専門知識を持つスタッフが集まり、神奈川・東京の住まいを見つめてきました。暮らしに役立つ住まいの知識や、地域ならではの情報を、身近な視点で発信していきます。

不動産や建築の専門知識を持つスタッフが集まり、神奈川・東京の住まいを見つめてきました。暮らしに役立つ住まいの知識や、地域ならではの情報を、身近な視点で発信していきます。

見学予約ができる物件を探す
新宿支店オープン